おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

ペイ・ザ・ゴースト ハロウィンの生贄

カランコエが見ごろを迎えた。
雨がぱらつくすっきりしない空模様の一日。

映画「ペイ・ザ・ゴースト ハロウィンの生贄」を観た。

時は1679年、ニューヨーク。
方陣のある暗い地下室で子供たちが息を潜めている。
やがて地ならしのような足音が床に響いたかと思うと、母親の叫びが聞こえた。
アイルランドから渡ってきた入植者一家を襲う、恐ろしげな出来事から物語は幕を開ける。

ここに、眠れぬ幼い少年がいる。
窓の外に揺らめく影の気配を感じるというのだ。
まあ、このくらいの年頃の子供にはよくありがちなことだ。

大学教授の親父は、終身雇用資格のための論文づくりで帰宅が深夜になりがち。
なかなかオバケに怯える息子のそばにいてやることが出来ない。

さて、ニューヨークの街がハロウィンを迎えた日、ついに親父の終身雇用が叶った。

喜びに浮かれる彼は、あまり構ってやることが出来なかった息子を連れ、仮装した人々で溢れる夜のパレードに繰り出す。

それは、アイスクリームを買うために、息子から手を離したほんのわずかの間の出来事だった。

ねえ父ちゃん、幽霊に借りを払って。

その謎めいた言葉を最後に、さっきまで隣にいたはずの息子が忽然と消え失せてしまったではないか。
彼は、気も狂わんばかりに息子を捜すものの見つからない。
なぜあの時、手を離したのか。
悔やんでも悔やみきれない。

それから一年。
彼はまだ諦めてはいない。
仕事もそこそこに息子の手がかりを求め奔走する日々だ。
再びあのハロウィンが近づく頃、不思議と息子の気配を感じるようになった。
それはまるで隔てられた世界から助けを求めているかのよう。

あの最後の言葉がキーワードなのかもしれない。

原点に返ってもう一度事件を洗い出す彼は、ハロウィンの日に限って、ここニューヨークで行方不明になる子供の数が突出していることに気づくのだった。

物語は、ハロウィンの晩、神隠しのように消えてしまった息子を捜し奔走する親父の姿を描いたオカルトホラー。
現代ニューヨークに息づくケルトの祭りサムハインに由来する恐怖が父子を襲う。

単にニューヨークに住む子供が狙われたのか、それとも400年前の事件に関わった入植者たちの子孫が狙われたのか、はたまたケルトの女神が呪いの主に憑りついているのか。
物語の核心部分が明らかにされていないため腑に落ちない。
不可解な点を多く残したまま、ご都合主義的展開で強引に幕を引いてしまった印象。
残念。
子供を狙った犯罪が多発しがちなハロウィンに向け、親たちに注意喚起を促す作品としてなら評価できなくもない。

ニコラス・ケイジ
「フェイシズ」のサラ・ウェイン・キャリーズ、
ヴェロニカ・フェレ、
リリク・ベント、
「ハウンター」のスティーヴン・マクハティ
ローレン・ベイティ、
ジャック・フルトン共演。

原題「PAY THE GHOST」
2015年 制作。