おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

トーテム 呪いの首飾り

オレンジ色のナガミヒナゲシがゆらゆらと道端に彩を添えている。
気温上がらず、引き続き肌寒い曇天の一日。

映画「トーテム 呪いの首飾り」を観た。

荒々しい岸壁を見上げる水辺に、人型の物体が落下するショッキングな映像から物語は幕を開ける。

ここに、スプリンターの女子高生がいる。
これまで数々の大会でトロフィーを勝ち取ってきた親父自慢の娘だ。

今日の大会では銀メダル。
ぐぬぬ
彼女は不服そうだ。

あのう、2番じゃダメなんでしょうか?

12歳で母を亡くして以来、シングルファーザーの親父のもと、幼い妹の世話と家事を一手に引き受けてきた。
勉強もスポーツも万能のいわばスーパー女子高生の彼女は、何事も1番でなければ気が済まないのだ。

さて、この仲睦まじい家庭が突如揺らいだ。
朝食の席で、親父が再婚を宣言したのだ。

ついに来たかッ!

複雑なお年頃の彼女としては、親父の恋人という存在が受け入れがたい。
しかも、継母が越してくるにあたって、母ゆかりの品は全てダンボールに詰められてしまった。
ああ、母の思い出が無かったことにされてしまいそうで、なんだか切ないよ。
彼女は遺品の中から、ターコイズのネックレスを拾い上げると形見として貰い受ける。

こうして継母が越してきてほどなく、一家に怪異が起こり始めた。
不気味で不可解な現象に加え、クローゼットに向かって見えない友達とおしゃべりをしていた妹の空想癖も酷くなってゆく。

むむッ!
これはオカルトホラーにありがちなヤバイフラグじゃやないか。

ところが親父ときたら、怪異の全ては再婚を嫌う娘たちの妨害工作に違いないとはなから決め付け相手にしてくれない。
やむなく彼女は家族を守るため、ひとりで真相の究明に乗り出すのだった。

妹がおしゃべりしているのは亡き母の霊なのだろうか。
それとも、母に憑いていた悪霊なのか。
死因について語るのが憚られる母の死の真相とはいかに。

物語は、死霊を現世に繋ぎ止めるアイテム「トーテム」によって引き起こされる恐怖がステップファミリーを襲う、オカルティックなサイコホラー。

ごくありがちな怪異から始まるストーリーは、終盤にかけて様相が一変。
オカルトホラーとサイコサスペンスを融合させ、ストーリーを根本からひっくり返してしまう怒涛の展開に驚く。

母の指輪に執着していた霊は、はて一体誰だったのだろうかと考えると、とんでもなくサイコな祟り神が世に放たれてしまったようで空恐ろしい。
全ては冒頭の惨劇を物語る布石だったようだ。

ただ、お化け屋敷のごとくクリーチャーみたいな死霊をドヤー!と見せつけるやり方はいかがなものか。
恐怖が一気にトーンダウンだ。
死霊館」を見習うべき。
残念。

ケリス・ドーシー、
ジェームズ・タッパー、
リア・マクヒュー、
「疑わしき戦い」のアーナ・オライリー
ローレンス・プレスマン、
ブレイデン・レマスターズ共演。

原題「TOTEM」
2017年 制作。
PG-12

ソーシャルメディアのボタンがあちこち付いとるけど、イロイロ面倒やから押さんでええんやで。