おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

ヴァイラル

すっきりとしない薄曇りの一日。
気温はやや高め。

映画「ヴァイラル」を観た。

それは血液を介して感染するのだという。
虫インフルエンザのパンデミックを報じる、世界各国のニュースから物語は幕を開ける。

ここは、ごつごつとした岩山が続く荒野に開けた町。
生物教師の父と一緒に都会から越してきたばかりの女子高生がいる。
年の近い奔放な姉と違い、彼女は真面目で奥手な性格だ。

さて、そんな転校生の彼女に何かと世話を焼いてくれる陽気なクラスメイトが、どうも風邪気味らしい。
それというのも、先日母親が他人から血の吐しゃ物を浴びて以来、伏せっているとのこと。
きっと母からうつったのねとケラケラ笑っていたクラスメイトであったが、いよいよ本気で具合が悪くなってきた。

血を吐き倒れこんで意識を失ってしまうクラスメイト。
ところが、彼女が救護を呼びに走ったわずかの隙に、忽然と姿を消してしまうではないか。

学校で起こったこの騒動がきっかけで、町はたちまち政府によって封鎖。
外出禁止令が言い渡され物々しい雰囲気になってきた。
そんな中、ちょうど町を出ていた父は帰宅できなくなってしまい、家には姉妹だけが取り残されてしまったよ。

消えた彼女のクラスメイトをはじめ、行方不明者が続出しているらしい。
インターネットにはこのウイルスの危険性を告げる情報も散見されるが、町の若者たちは事態の深刻さなど気にも留めていない。
大人の目が無いのをいいことに、彼らは建築中の住居に酒を持ち込みパーティーに浮かれる。

ああ、困った皆さんだ。

強引な姉に誘われ、のこのことこの乱痴気騒ぎの場にやってくる彼女。

なんだ、お前もパリピかよ。

ほどなく紛れ込んだ感染者によってパーティーは惨劇の場と化すのだった。

もしも寄生虫が我々の意思を支配し始めたら。
物語は、パンデミックを起こすウイルスを寄生虫になぞらえた恐怖を描くパニックホラー。

感染してしまった家族をなんとか助けられないだろうか。
そんな愛する者を失いたくないヒロインのあがきが見どころか。

作り手はおそらく身体から出てくるニョロニョロを描きたかっただけだろう。
ストーリーはあくまで添え物に過ぎず、登場人物を取り巻くエピソードもテキトーで、テンポの悪いどこかで見たようなシチュエーションがだらだらと続く。
線虫って気持ち悪いよね、という表面的な嫌悪感だけで恐怖が存在しない。
残念な駄作。

ソフィア・ブラック・デリア、
「疑わしき戦い」のアナリー・ティプトン、
「シークレット・アイズ」のマイケル・ケリー
リンジー・グレイ、
インデペンデンス・デイ リサージェンス」のトラヴィス・トープ、
コルソン・ベイカー、
ジョン・コスラン・Jr、
ストーニー・ウェストモアランド共演。

原題「VIRAL」
2016年 制作。