おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

9か月

湿気を含んだ重い空気が漂う曇り空の一日。

映画「9か月」を観た。

ここはゴールデン・ゲート・ブリッジを望む海岸。
ピクニックにやってきた三十路カップルがいる。

砂遊びをするよそのチビッコをぼんやり眺めながらカノジョはいう。

わたしたち幸せだけど、何か足りなくない?

そ、そうかな?
仕事も順調だし、愛車のポルシェにオシャレなアパート。
完璧な暮らしじゃないか。

目が泳いでる彼は、ある話題を避けているようだ。
  
そこへやって来たのは、躾のなっていないガキどもを連れた騒がしい一家。
まるで台風のように、浜辺の静かなひと時をしっちゃかめっちゃかにかき回して去ってゆく。

だから、嫌なんだ・・・子供は!

彼は子供専門の精神科医
仕事柄、問題を抱えた子供を相手にしているせいもあり、ますます子供がキライになった。

ところが、突然カノジョが妊娠を告げるではないか。

彼にとってそれは青天の霹靂・・・いや、死の宣告も同然だった。

とはいえ、子供を欲しがっているカノジョに堕ろせだなどとはとても言えない。
ああ、どうしよう。

物語は、カノジョの妊娠に直面した、子供嫌いの男の戸惑いと心境の変化を面白おかしく綴ったドタバタラブコメディ。

父親になる男性の視点で妊娠期の9ヶ月間を追ってゆく。
自分の生活が侵害されることを恐れる、大人になりきれていない男の成長が見どころ。

変わらぬ姿でスクリーンの中に生きているロビン・ウィリアムズに再会できて嬉しい。

ただ、奇天烈すぎるキャラクターを並べた、オーバーアクションのドタバタコメディは好みの分かれるところ。
また、台詞にひねりが無いため間が持たない。
観客はこのやかましい騒動についてゆけず一歩引いて冷ややかに眺めるに留まる。
残念。

ヒュー・グラント
ジュリアン・ムーア
トム・アーノルド、
「ウォールフラワー」のジョーン・キューザック
インデペンデンス・デイ リサージェンス」のジェフ・ゴールドブラム
ミア・コテット、
ロビン・ウィリアムズ共演。

原題「NINE MONTHS」
1995年 制作。