引き続き、日差し眩しい晴天の一日。
陽気に誘われ、フウセンカズラがまたひとつ遅れて芽を出した。
映画「ライク、シェア、フォロー」を観た。
ゲームの実況やおもしろ企画ビデオをまじえ、今日も陽気なグループトークで日常をライブストリーミングしている青年がいる。
彼は、人気チャンネルを配信する今流行のユーチューバーだ。
チャンネル登録者数は200万人を達成し、そこそこ大きな広告収入も入るようになった。
これぞまさに天職だと思っている。
でも、所詮は人気商売。
ユーチューブの時代が終わったらどうするんだ?
潰しが効くよう教職を目指しておいたほうがいいぞ。
小さな書店を経営する親父は、インターネットに現を抜かしている息子を案じてぼやくのだった。
さて、彼には全国のファンからたくさんの贈り物が届く。
私書箱を置いている郵便物預かり店を訪れた時のことであった。
受付のカワイコちゃんが気に入った彼は、軽い気持ちで電話番号を渡し、一夜を共にしてしまう。
ファンとは付き合わないというのが彼のルールであるが、これはあくまでプライベート。
彼女はチャンネルの視聴者でもないし問題ないよね。
ところが翌朝目覚めた彼は、隣に横たわる彼女の一言に血の気が引いた。
ギャレット、また来たわ。
そう、彼女は顔を公開せず、ここ一年ほど前からグループトークに参加していたファンのひとりだったのだ。
しかも、いつもこの一言とともに、エロく執拗なメッセージを彼に投げかけ、みんなをシラケさせていた厄介なネットストーカーだった。
ひぃぃぃ。
そいつが、今、目の前いにいるッ!
恐ろしくなった彼は、彼女を追い立てるように家から追い出した。
でも彼女はストーカー。
これは悪夢の始まりに過ぎないのだった。
物語は、女ストーカーに追われる人気ユーチューバーの恐怖を描いたスリラー。
人と人とを繋ぐインターネット。
楽しい反面、それは意図しない人間とも繋がってしまう。
人気者になるということは楽しいことばかりではないよと物語はいう。
一方的に思いを募らせた異常者に追われるリスクも孕んでいる。
接近禁止令など常軌を逸したストーカーには何の役にも立たない。
そうなると、自分が社会から消えるという選択肢しか残されていないのだ。
私生活をむやみやたらにインターネットに流してしまうことに警鐘を鳴らす一作。
ユーチューバーに憧れる今時の子供にはいい教材かも。
「ザ・ブリザード」のキーナン・ロンズデール、
エマ・ホーヴァス、
ネイト・ハートリー、
エイミー・ファム、
マイケル・ボートマン、
レミー・ノジク、
モニカ・ロペス、
アンドリュー・スピラー、
アブラハム・ベンルービ共演。
原題「LIKE.SHARE.FOLLOW.」
2017年 制作。
PG-12