おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

ブライド・ウエポン

もう梅雨がすぐそこまできている。
湿度の高い曇り空の一日。

映画「ブライド・ウエポン」を観た。

それは真夜中のこと。
就寝中だった娘は、ふと何かの気配を感じて目覚めた。
枕の下に忍ばせていたナイフを手に、そっと部屋を抜け出す。

居間に転がる親父の遺体。
どうやら二人組みの強盗が押し入ったようだ。
彼女は床に転がる銃をそっと拾うと、怯むことなく強盗に向けて引き金を引く。
そんな気丈な娘の姿から物語は幕を開ける。

攻撃は最大の防御という教えのもと、アウトローの親父に鍛え上げられた彼女。
そんじょそこらの娘とはちょいと違う。
若い身空で数多くの修羅場をくぐり抜けてきた猛者なのである。

さて、それから12年。
彼女はウエディングドレスに身を包み、微笑みながら鏡の前に立つ。
生まれてこのかたアウトローの世界しか知らなかった彼女は、薬物依存の自助グループで夫に出会い救われたのだという。

こうして、夫の別荘地カリブの島でハネムーンを過ごす幸せな二人。
現地で出会った陽気な青年に誘われ、森の上空に張ったワイヤーを滑走する空中スライダーを楽しんでいた時のことじゃった。

なんということだろう。
夫の命綱が切れてしまうではないか。

ああ、やっぱりこういう遊びはリスクが伴うのね。

高所から落下し瀕死の重傷を負った夫は救急車に担ぎ込まれる。
当然のごとく一緒に乗り込もうとした彼女を、どういうわけだか救急隊員が制するではないか。
そして、行き先の病院が記されたカードを手渡し走り去ってゆくのだった。

夫の身を案じ、カードをたよりに救急車の後を追った彼女を待ち受けていたのは、信じられない出来事だった。

病院にそんな男は搬送されていないというのだ。

そんなばかな!

手違いだろうか。
手当たり次第に病院を当たるも夫はどこにもいない。
また警察にも助けを求めるが、なしのつぶてだ。

ぐぬぬ、この島の警察はやる気があるのだろうか。

心折れそうになるところであるが、そんなことで諦めるヤワな彼女ではなかった。

物語は、ハネムーン先のリゾートで謎の失踪を遂げた夫を捜す、タフな妻の戦いを描いたバイオレンスアクション。

自らの力を武器に独自捜査を始めた彼女の前に、島ぐるみの大きな陰謀が立ちはだかる。

観光客には分からないリゾート地の裏社会を垣間見る。
言葉の通じぬ異国で思いがけない事件に巻き込まれる危うさと緊張感に目が釘付け。

おいしい所を爽やかにかっさらってゆくマチェーテのアニキがなんとも微笑ましい一作。

エージェント・マロリー」のジーナ・カラーノ
ブレイクアウト」のカム・ジガンデイ、
ドント・ブリーズ」のスティーヴン・ラング
「エクスポーズ 暗闇の迷宮」のイスマエル・クルス・コルドバ
ダニー・トレホ
ラム・ダイアリー」のアマウリー・ノラスコ
「ミッシング・デイ」のルイス・ガスマン共演。

原題「IN THE BLOOD」
2014年 制作。
PG-12