おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

パラノーマル・インシディアス

大雨警報の一日。
昨日の暴風は収まったものの雨脚が強く、天の水瓶をひっくりかえしたような勢いで降り続いている。

映画「パラノーマル・インシディアス」を観た。

夜の林道を行くパトカーの前方に、ドアが開いたままの車が停車している。
不審に思った警官が近づくと、車内には誰もいない。

ライト片手におそるおそる森に分け入った警官は、ほどなく獣に襲われたような若い男女の遺体を発見する。
警官が身に付ける小型カメラと、パトカーに搭載されたドライブレコーダーが捉えたショッキングな映像から物語は幕を開ける。

時を遡ること6時間前。
ここテネシー州ロバートソン郡に越してきたばかりの一家がある。
引越しの片付けもそこそこに、今日は高校生になる息子の誕生会だ。
息子とその姉の同級生を多数招き、プール付きの邸宅で酒に葉っぱにハジける一同。

日もとっぷりと暮れた頃、ひとりの女子の様子がおかしくなってきた。
まるで魂が抜けたかのよう。
飲み過ぎたのだろうか。
こうして男子に付き添われ、ひと足先に帰宅の途についたのが冒頭に発見された二人であった。

さて、ほどなく一家にも異変が起こり始める。
姉が夜な夜な悪夢にうなされるのだという。
そのうち壁の中から何かを引っかくような音がし始めた。
その上、ライトが勝手についたり、モノが移動したり、蛇口からは汚水が溢れたりと枚挙に暇がない。

欠陥住宅やろか?

いやいやいや。
なんだかこの家、変だよね。

そんな時、息子は友人から土地のいわくを聞かされる。
題して、ベル家の魔女伝説である。
約200年前、このあたり一帯を所有していた一家の娘が悪魔に憑りつかれたのだという。

怪異のすべては、この魔女と関係があるというのだろうか。

すげえじゃん。
決定的瞬間をカメラに収めれば映画が作れるじゃん。

こうして動画に熱中する息子とその友人は、さっそく邸宅に監視カメラを仕掛け、怪異の瞬間をわくわくしながら待つのだった。

カメラは全てを見ていた。
物語は、様々なカメラが捉えた映像を繋ぎ合わせ、いわく付きの土地に越してきた一家の15日間を記録したオカルトホラー。

一家を訪れた人々が帰宅途中に続々と怪死しているというのに、郡警察はもちろんのこと、この家族もちょっとのん気だよねーという突っ込みはさておき、ハンディカメラ、スマートフォン、監視カメラ、小型カメラ、ドライブレコーダーといった個々の映像を時系列に並べて上手くストーリーを構成している。
どこかで見たような映像ばかりで目新しさは特に無いが、監視カメラが日常のものとなり、シロウトが気軽に動画配信するイマドキらしい作風だ。

邦題タイトルに記されているように、「パラノーマル・アクティビティ」と「インシディアス」、さらには「エクソシスト」「ブレアウィッチ」「ディセント」の要素が加わったごった煮作品。
核となる魔女伝説が曖昧で、多くの謎を残したまま物語はあっけなく幕を下ろしてしまう。
パラノーマル・アクティビティ」のようにシリーズ化してゆけば、いずれ怪異の正体に迫ることが出来るのだろうか。
単体としては残念。

ドリュー・ヘンデルハル、
キャット・アルター
ナタリー・バートニー、
ドリュー・キャッシュ、
ベンジャミン・ジェームズ、
ジェームズ・シーメンス
M.スティーブン・フェルティー共演。

原題「THE BELL WITCH HAUNTING」
2013年 制作。