おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

ウォークラフト

引き続き容赦ない日差しが降り注ぐ一日。
湿度は低めでからりとした暑さだ。
普段は街の明かりのせいでほとんど星など見えないのだが、昨夜は南の空にひときわ明るいオレンジの星を見た。
あれが今大接近中の火星かもしれない。

映画「ウォークラフト」を観た。

砂埃舞う荒野に風化した亡骸が転がる。
戦士は、おもむろに亡骸の楯を拾うとひとまわり大きな目の前の敵に向かって猛進してゆく。
そんな、人間とオークの戦士が激突する一騎打ちのシーンから物語は幕を開ける。

さて、この人間よりひとまわり大きな緑の肌をした戦闘種族オークの野営地に、続々と各地から氏族が集結しつつある。
緑だらけの大軍だ。

氏族の頂点に立つオークの魔導師によって巨大な門が築かれ、その門を通って新天地を征服するのだという。

それが大陸を越えるワープなのか、はたまた異世界へのワープなのかは定かではないが、この魔法の門を開くエネルギーとなるのは捕虜の他種族やあらゆる生き物の命だという。

そのため、オークたちの行く先々は不毛の大地しか残らない。
彼らは定住することなく、征服先で新たな門を築いては新天地を目指す。
この戦争と破壊を繰り返していたのだ。

でもね、オークの全てが邪悪で凶暴というわけじゃない。

なんか、このやり方って間違ってね?
定住し自然や他種族と共存した方が幸せじゃね?

そんなもやもやとした疑問を抱きながら参戦している若き氏族の長がいる。
しかし、不毛の地に戻るわけにもいかず、率いる仲間への責任やほかの氏族に対する礼儀もあいまって戦線を離脱できずにいた。

こうして、人間やエルフ、ドワーフたちが暮らす5つの国からなる平和の地に、突如として緑の凶暴な大軍が出現した。
邪悪な魔法を操る屈強なオークたちを前に、彼らはなすすべもない。

おい、ちょっと待てや。
人間側にも守護者と慕われる、それはそれは強い魔導師さまがいらっしゃるではないか。
彼の力を借りれば、あるいは・・・。

さあ、征服者オークと人間たちの存亡をかけた戦いの行方はいかに。

物語は、剣と魔法の世界を舞台に繰り広げる、異種族間の戦いを描いたスペクタクルファンタジー

守護のための魔法であっても、その力に溺れ続ければいつしか心を蝕まれ、邪悪なものへと変化してゆく。
光と影は表裏一体なのだと物語はいう。

映像こそ美しいものの、世界観やストーリーに関する予備知識のない観客は、その唐突で強引な展開に付いてゆけない。
何も知らない観客と同じ視点に立った台詞のやり取りが一切なされないためだ。
すべて小説やゲームといった原作を踏まえた上での構成といった印象。

ロード・オブ・ザ・リング」には遠く及ばない、シナリオ下手な引きの弱い駄作。
残念。

「ゴールド 金塊の行方」のトビー・ケベル、
「エクスペリメント」のトラヴィス・フィメル、
「ゴート」のベン・シュネッツァー、
ドラキュラZERO」のドミニク・クーパー
ルース・ネッガ、
「ザ・ブリザード」のベン・フォスター
「2ガンズ」のポーラ・パットン共演。

原題「WARCRAFT
2016年 制作。