おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

レイルロード・タイガー

時間とともに薄日が差してきた。
冷ややかな秋の風が吹く薄曇りの一日。
このところの寒暖差に耐えられなかったのか、金木犀の花はすっかり萎れ二週間もたたないうちに香りがなくなってしまった。

映画「レイルロード・タイガー」を観た。

時は40年代、日中戦争下の中国。
ここ山東省にある棗荘(そうしょう)駅で荷役夫として働く男たちがいる。
辺り一帯は日本の支配下にあり、憲兵隊が目を光らせている。

荷役夫たちは「チーム飛虎」を名乗り、そんな憲兵隊の目を盗んでは曲芸のごとき身のこなしで走る列車に潜り込み日本軍の物資をごっそり頂く列車強盗を繰り返していた。
それは国土を侵略し我が物顔で振舞う日本軍に対する庶民のささやかな抵抗運動だった。

さて、今日もひと仕事を終え、貧しき我が家でくつろぐ彼らのもとに、負傷した八路軍の兵士が助けを求め転がり込んできた。

日本軍を相手にゲリラ戦を展開している八路軍
このたび谷にかかる大橋を爆破する計画であったが、あえなく失敗。
部隊は彼を残し全滅してしまったのだという。
橋は日本軍の輸送の要所であるため特に守りが堅く突撃するには分が悪いのだ。

それを聞きチーム飛虎は立ち上がった。
このあたりの鉄道輸送に関しちゃおれたちが詳しい。
セコイ列車強盗はもうやめ、ここはひとつ大仕事をしようじゃないか。

さあ、こうして彼らは急遽橋の爆破計画を担うことになった。
日本軍が最前線に送る輸送列車が通るまであと三日だという。
これをなんとか阻止したい。
果てさて一体どうなることやら。

物語は、橋の爆破計画によって日本軍に一矢報いる庶民を描いたコミカルなドタバタカンフーアクション。

登場人物を紹介するアメコミ風アイキャッチを随所に入れ、序盤から軽快なリズムでかっ飛ばしてゆく。
この悲劇的な歴史をあえて軽快かつコミカルな手法で描くという試みは大いに評価したい。
笑いに関しては古きよきカンフー映画のスタイルを踏襲しており、好みの分かれるところだ。

気になったのは、何かと出番が多い憲兵隊司令官の発音の粗だ。
女性が軍人でしかも司令官というただでさえ違和感があるところへ、このつたない発音。
やたらと目立つ。
言葉によって日本人か中国人かを見分けるシーンが存在するのだから、ここは手を抜かず日本語を流暢に発音できる俳優を起用すべきだった。
残念。

ジャッキー・チェン
ファン・ズータオ、
チャン・イーシャン、
シュイ・ファン、
イップ・マン 序章」の池内博之
ジャン・ランシン、
ジェイシー・チャン
サン・ピン、
ワン・カイ、
ワン・ダールー、
矢野浩二、
「名探偵ゴッド・アイ」のアンディ・ラウ共演。

原題「鉄道飛虎」
2016年 中国 制作。