おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

ウェディング・テーブル

日に日に冷え込みが厳しくなってゆく。
朝からどんより雨まじりの一日。

映画「ウェディング・テーブル」を観た。

届いた結婚披露宴の返信状を前に深いため息を付く女性。
出席か。
それとも欠席か。

出席にバツを入れては思い直し、がしがしと消しては今度は欠席にマルを。
踏ん切りの悪い彼女は、そのうち涙を浮かべ返信状を燃やし始めたよ。

こうして、出席なんだか欠席なんだかよく分からない、半ば焼け焦げた返信状が旧友のもとへ送り届けられた。

湖畔のホテルで開催される結婚披露宴。
決められたテーブルの席次に倣い、着々と進む会場のセッティングを背景にしたオープニングロールから物語は幕を開ける。

さて、彼女が出席をためらっていたのには理由がある。
このたび披露宴を行う旧友の兄は彼女の元カレ。
つい先頃、一方的に別れを告げられたばかりでショックから立ち直れず、まだ未練たらたらなのだ。

それでも旧友を祝福するため披露宴へとやってきた。
ほら、様々な人々が集まる披露宴は新しい出会いに恵まれるチャンスかもしれないし。
ただし、元カレとすったもんだあった挙句、よく分からない返信状など送り付けたものだからテーブルはホール下座の19番。

同じテーブルに着いたのは、かつて新婦の乳母だった老女、新郎一族と同業のダイナー経営夫妻、母の代理でやってきた高校生、そして収監中にある新婦の従兄だった。

ぎこちない自己紹介を交わすうちに彼らは気づく。
どうやらこの19番には、あまり歓迎されていないワケアリの招待客ばかりが集められているようだ。
席次からうすうす感じ取れるものの、やはり落ち込む。
華やかな会場の中にあって19番テーブルだけがお通夜のようにしんみりしてしまった。

それでも縁あって同じテーブルに着いた者同士。
同類相憐れむというか、いつしかそんな彼らの間に不思議な連帯感が芽生えてゆくのだった。

物語は、結婚披露宴における下座テーブルに着いた人々の人間模様をコミカルに描き出すヒューマンドラマ。

寄り集まった仲間が団結して窮地を救う「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」に似た趣だ。
失意のヒロインを取り巻く状況が、テーブルメンバーの協力のもと紆余曲折を経て予想だにしなかった方向に転がってゆく点が見どころ。

ただ、台詞に深みも面白味もないため全体的にだれ気味で、笑いの波にも乗り切れていない印象。
イエーイ♪と仲間内で踊って間を持たせるのは下手な作品によく見られる特徴だ。
残念。

たかが席次。
されど席次。
このテーブル席次が思っていた以上に重く残酷なものであることを知る。

ザ・コンサルタント」のアナ・ケンドリック
ワイアット・ラッセル、
トーマス・コックレル、
「クーパー家の晩餐会」のジューン・スキッブ
ガール・オン・ザ・トレイン」のリサ・クドロー
「ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日」のクレイグ・ロビンソン、
「フィフス・ウェイブ」のトニー・レヴォロリ
「妖精ファイター」のスティーヴン・マーチャント、
リア・マイヤーズ、
スティーブ・ジョブズ」のアマンダ・クルー共演。

原題「TABLE 19」
2017年 制作。
PG-12