今朝はがくんと気温が下がり、この冬一番の冷え込みになった。
日差しのありがたみを感じる一日。
映画「アンフレンデッド」を観た。
おなじみユニバーサルのロゴ映像にブロックノイズが入り、音声が不気味に歪む。
なにやら不吉な演出から物語は幕を開ける。
ある動画投稿サイトに女子高生の自殺動画がある。
学校で友だちが遠巻きに引き止める中、拳銃自殺を図る様子が映し出されている。
彼女の自殺の原因となったのは、同級生が拡散したある投稿動画だったという。
サイトには、ご丁寧にも原因となった動画へのリンクまで張られている。
一度ネットに拡散された動画は回収できない。
簡単にひとの人生を狂わせてしまう。
さて、女子高生の命日に当たる今日、パソコンでいわくの自殺動画を見つめている娘がいる。
彼女は死んだ女子高生の親友だった。
おっと、そこへ友だちからスカイプが入る。
いつもグループで他愛ないビデオ通話をしている仲間たちだ。
グループにはつき合っているカレシも混じっている。
おや?
ところが今日はいつもとは勝手が違うよ。
映像も音声も出さない謎の人物がグループ通話に割り込んできているのだ。
不気味なそいつは追い出そうとアレコレ手を尽くしても追い出せない。
スカイプのバグかな?
そうこうしているうちにフェイスブックにメッセージが届く。
発信元は・・・うわ、なんと死んだ女子高生ではないか。
故人のアカウントが誰かに乗っ取られたのだろうか。
ブロックしようとフェイスブックの「友だち」から故人を削除しようにも、なぜかできない。
ビデオ通話の仲間たちにも同様に故人からメッセージが送りつけられると空気は一転、彼らの間にも動揺が走るのだった。
もしも、自殺した故人からメッセージが送られてきたら。
物語は、スカイプ、フェイスブック、iメッセージ、インスタグラムといったコミュニケーションツールのウィンドウを自在に行き来しつつ、故人から送られてくる脅しともいえるメッセージに恐れおののく若者たちがパソコン上で繰り広げるオカルトホラー。
酔いつぶれたみっともない姿の動画を苦に自殺した女子高生。
これは彼女のために誰かが仕組んだ復讐なのか。
それとも・・・。
いなごの大群のようなバッシングはほとぼりが冷めると再び新たな犠牲者を求める。
この呪いのようなループから逃れることは出来ない。
無責任なコメントによって止め処なく広がってゆくネットいじめの過程を窺い知る斬新な一作。
SNS上の削除ボタンでひとつで終わらせることが出来る「友だち」。
それは本当に友だちといえるのだろうか。
ヒロインが使うイマドキのMacBookに驚く。
観客の古いパソコンのもっさりした挙動とは雲泥の差ではないか。
サクサクと軽快な画面の動きに付いてゆくのがやっとだ。
ストーリーそっちのけで目が釘付けになった。
「呪い襲い殺す」のシェリー・ヘニッヒ、
モーゼス・ストーム、
レニー・オルステッド、
「TIME タイム」のウィル・ペルツ、
ジェイコブ・ワイソッキ、
コートニー・ハルヴァーソン、
ヘザー・ソッサマン共演。
原題「UNFRIENDED」
2014年 制作。
PG-12