おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

人喰い怪物ゴブリン

どんより雨まじりの朝から一転。
昼には青空が広がり、上着を着ていると汗ばむほどの陽気になった。

映画「人喰い怪物ゴブリン」を観た。

時は200年ほど前の10月末日。
闇夜に焚き火の炎が上がる。
人々は枯れたトウモロコシや腐ったリンゴ、イナゴを持ち寄り次々と炎にくべてゆく。
不浄なものを焼き尽くし、人々の健康を祈るサウィンという清めの祭事だ。

なるほど、ハロウィーンの原型やね。

そこに赤ちゃんを抱いた女が連れられてきた。
女はしきりに慈悲を請うが、病に冒された赤ちゃんは醜く穢れているとの理由から無残にも炎に投げ入れられてしまう。

女は泣きわめき呪詛の言葉を吐いた。

これよりサウィンの日には村の子供に災いが降りかかるだろう!

なんと彼女は魔女だったのだ。
呪文と共に炎の中から魔物が現れ、恐れをなした人々は散り散りに逃げてゆくのだった。

おいおい、その魔力、我が子を救うために使うべきだったのでは。
そんな観客のツッコミはさておき、時は流れ、現代。

車を飛ばしホローグレンの山小屋に向かう赤ちゃん連れの一家がある。
リゾート開発投資を手がける夫婦が、休暇中の子供たちを連れ商談を兼ねてやってきたのだ。
この村だけ開発から取り残されており、話がうまくまとまれば大儲けだという。

途中、村のダイナーに立ち寄り道を尋ねた一家。
そこへちょうど居合わせたホームレス風の老人の顔色がさっと変わる。
赤ちゃんはいけない。
この村は呪われているんだ。
すぐに立ち去れとすごい剣幕でまくしたてるではないか。

どこにでも変な酔っ払いっているよね。
一家は気にする様子もなく山小屋に辿り着いた。

商談のある翌日はハロウィーンだ。
しかしこの村では、お祭りどころかどの店も閉まり静まり返っている。

商談に向かった夫婦に代わって、山小屋で赤ちゃんの子守をすることになったティーンエイジャーの娘とその親友。
何も知らない彼女らに、不気味な影が忍び寄ろうとしていた。

物語は、ハロウィーンの日に襲い来る恐ろしい魔物の恐怖を描いたオカルトスラッシャー。

現代に蘇った伝説に、なすすべもなく惨殺されてゆく人々。
ファイナルファンタジーでおなじみのゴブリンとはだいぶ違い、その姿はまるで半魚人だ。

弔いのラストシーンを見て思う。
これだけ多くの犠牲者を出してしまった事件の後始末をいったいどう付けたのだろう。
むしろその顛末の方が気になる。
つくりが粗く、突っ込みどころ満載な一作。

すっ転んでパンツが丸見えになるサービスショットまで披露してくれる親友。
このスラッシャー映画お色気担当の好感度が思いのほか高い。
奔放さと優しさを兼ね備えた、むざむざと死なせてしまうには惜しいキャラクターだった。

トレイシー・スピリダコス、
エリン・ボーイズ、
「アルティメット・サイクロン」のギル・ベローズ、
カミール・サリヴァン
ライリー・ドルマン、
パッセンジャーズ」のアンドリュー・ホイーラー、
チルトン・クレイン、
明日に向って撃て!」のドネリー・ローズ共演。

原題「GOBLIN」
2010年 カナダ制作。