おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

ボーン・コレクター

引き続きぽかぽかと暖かな一日。
公園の木々もすっかり色づき、赤や黄の絨毯が足元に鮮やかなモザイクを描き出している。

映画「ボーン・コレクター」を観た。

夜明け前の早朝便でニューヨークの空港に到着した夫婦がいる。
空港からタクシーに乗り込んだ二人。
うとうとしているうちに窓の外の景色が見慣れないことに気づく。
彼らが目指す5番街ではない。
ひと気の無い寂れたエリアを走っているではないか。

ひぃぃぃいい。

運転手の異常に気づいた夫婦の恐怖から物語は幕を開ける。

ここに、プロファイリングのエキスパートがいる。
刑事のかたわら犯罪学の本を書き、講演活動も積極的にこなしてきた彼であったが、不意の事故に遭い、以来ベッドで寝たきりの生活になってしまった。
とはいえ一線を退いた今でもその才能を生かし、自宅で介護を受けながら現場の手に負えない難事件の捜査に協力をしている。

さて、そんな彼のもとに新たな事件が舞い込んできた。
冒頭の男性の遺体が高架下の古い線路脇から発見されたのだ。
肉が削がれたその指の指し示す先には、大きなボルトといくつかの紙片、そして盛られた砂のようなものがあった。

通報を受け現場に駆けつけた女性巡査の機転で事件現場は荒らされることなく、犯人が残したメッセージが失われずに済んだ。
その初動捜査ぶりに鑑識の才能を見抜いたエキスパート。
彼女を捜査チームに招聘し、身体の不自由な自分に代わっていち早く事件現場に踏み込み手がかりを探す、彼の目となるよう命じるのだった。

現場に次の殺人予告ともいえる不気味なメッセージを残していく犯人。
その目的とはいかに。

物語は、謎めいた連続猟奇殺人事件に挑むニューヨーク市警のプロファイリングチームを描いた推理サスペンス。

残酷極まりない犯人の手口は何を意味するのか。
どんな謎が隠されているのかと期待しながら見ていると肩透かしを食らう。

犯人を猟奇的な凶行に駆り立てる動機付けが甘く、脈絡のない筋書きになってしまっている。
犯罪実録モノのマニアで、エキスパートが手がけた著書の熱心なファンだった、それくらいの動機がないと腑に落ちない。
また、事件をひも解いてゆくプロファイリングの過程も観客にはチンプンカンプンで楽しめない。
恐怖を押し殺し、単独でグロい現場に踏み込まなくてはならないヒロイン巡査の成長物語としては悪くないが、推理サスペンスとしてはいまひとつ。
残念。

さすが大都会ニューヨーク。
タクシー乗るのも命がけだべと思った一作。

「フェンス」のデンゼル・ワシントン
マレフィセント」のアンジェリーナ・ジョリー
リリィ、はちみつ色の秘密」のクイーン・ラティファ
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のマイケル・ルーカー
エド・オニール、
「ブライド・ウエポン」のルイス・ガスマン
マイク・マッグローン、
「96時間」のリーランド・オーサー共演。

原題「THE BONE COLLECTOR」
1999年 制作。
PG-12