おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

赤い部屋の恋人

雲間からこぼれる日差しがありがたい、空気の冷たい一日。
バレンタインのチョコレートが店頭に並び始めた。

映画「赤い部屋の恋人」を観た。

ブルックリン橋にエッフェル塔スフィンクス自由の女神が混在するラスベガスの街。
案内された瀟洒なホテルの部屋から街を一望するカップルがいる。
部屋には二重扉で仕切られたベッドルームが2つ。
どこか他人のようにぎこちない二人の姿から物語は幕を開ける。

ここに冴えない男がいる。
友人と立ち上げたベンチャー企業が成功し、今やIT長者だ。
しかし、ここしばらく仕事もせず部屋に引きこもってはゲームとポルノ、株取引に明け暮れているという。
カネはしこたま稼いだが、何か虚しい。

愛だ。
彼の人生には愛が足りなかった。

さてちょうどそんな時、カフェの窓辺にひとり佇む女性に目を奪われた。
彼女はバンドのドラマー。
でもそれだけじゃ食ってゆけず、ストリッパーとして稼いでいるという。

ほほう。
さっそく彼女の店を訪れた彼は、昼間とは違った艶かしい姿にすっかり夢中になってしまった。

ああ、彼女のことをもっと知りたいッ。
そんな欲求に駆られた彼は、彼女にある提案をする。

1万ドルの謝礼と引き換えに、3日間ラスベガスのホテルで恋人として一緒に過ごしてもらえないだろうか。

店でサービスするならともかく、素性の分からない男とホテルの一室で過ごすなんて危険すぎる。
それに、彼女はストリッパー。
娼婦ではないのだ。
きっぱりと断りを入れた彼女であったが、無理な要求はしないという人の良さげな彼の切なる願いに根負け。
そこで、拘束タイムや性的サービスに上限を設けた条件を切り出すのだった。

果てさて、契約から芽生える恋はあるのだろうか。
二人の甘い恋人ごっこの行方はいかに。

物語は、契約による3夜を過ごすことになった男女の顛末を描くエロティックなラブロマンス。

カネで愛は買えるのだろうか。
いや、きっかけはどうでもいい。
問題はその先なのだよと物語はいう。

その愛情表現は演技か、それともまことか。
ポルノに影響されたセックスの理想像を信じてやまない男。
それにつき合いひたすら演技するしかない女。
そんな不幸な駆け引きともいえる、男女のセックス観の違いを浮き彫りにした一作。

甘いフェイスのピーター・サースガードが冴えない男役を演じている。

「完全なるチェックメイト」のピーター・サースガード
ザ・ロード」のモリー・パーカー
ジェイソン・マッケイブ
ジャッジ・ドレッド」のバルサザール・ゲティ
カリフォルニア・ダウン」のカーラ・グギーノ共演。

原題「THE CENTER OF THE WORLD」
2001年 制作。
R-15+