おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

カリフォルニア

ぼんやりとした曇り空の一日。
集めていたヤマザキ春のパンまつりのシールがやっと満点になった。

映画「カリフォルニア」を観た。

それは雷鳴轟く嵐の晩のこと。
下の道路を走る車のフロントガラスめがけ、一抱えもある石を歩道橋から投げ落とす男。
車は大破。
子供が蟻を踏み潰すかのように、人が息絶えてゆく様をぼんやりと眺める男の空虚な眼差しから物語は幕を開ける。

ここペンシルベニア州の町に雑誌ライターの男がいる。
サイコキラーの心理に惹かれ、その軌跡を追うテーマで本を執筆中だ。
女流カメラマンのカノジョと組んで殺人現場の取材をしている。
しかし、いくら現場に足を運び感情移入を試みるも、サイコキラーの心理は理解できるものではない。

ねえ、憧れのカリフォルニアに行けば、きっと何もかもうまく行くような気がするの。

作風が万人受けせず、同じく仕事に行き詰まりを感じていたカノジョのたっての願いもあり、彼は再起を図るべくカリフォルニアに向かうことにした。
しかも、ただの引越しとはワケが違う。
車で歴史に名を轟かせた殺人事件現場を巡る、取材を兼ねた大陸横断の旅だ。
ただ、旅の資金が心もとない。
そこで二人は、役所の掲示板で旅の同行者を募った。

さて、この悪趣味なツアーに応募してきたのは、粗野で風体の悪い男とその連れの知的障害がある女。
彼らは同じくカリフォルニアを目指すという下流の白人カップルだった。

まっとうじゃない同行者にカノジョは難色を示すものの、好奇心旺盛な男はどこ吹く風。
こうして同行者を乗せ旅はスタートした。

でもね、二人はまだ何も知らなかった。
この風体の悪い男こそ、蟻を殺すように人を殺すサイコキラーその人だったのだ。

警戒するカノジョとは逆に、男はその新鮮な同行者の人柄に興味を抱いてゆく。
さあて、彼らの旅の行方はいかに。

物語は、そうとは知らずサイコキラーと共に旅をするカップルの顛末を描いたクライムロードムービー

気分次第で何をしでかすか分からない同行者の危うさが見どころ。

他人を、ましてや常識の枠に当てはめてサイコキラーを理解しようだなんておこがましいことなのだ。
共に目指したカリフォルニアでさえ同じ目的地とは限らないのだから、と物語はいう。

回想のナレーションを兼ねた主人公の考察がありきたりでつまらない点が惜しい。
天真爛漫なジュリエット・ルイスの存在感だけが強く印象に残る一作。

ファントム 開戦前夜」のデイヴィッド・ドゥカヴニー
ミシェル・フォーブス
「マリアンヌ」のブラッド・ピット
「HICK ルリ13歳の旅」のジュリエット・ルイス
マーズ・キャラハン
シエラ・ペシャー共演。

原題「KALIFORNIA」
1993年 制作。
R-15