おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

パシフィック・ウォー

桜が咲いているというのに冷え込み厳しい一日。
都構想をつぶせと候補者が口々にいう。
大阪の統一地方選は異様な雰囲気だ。
枝野幸男、魂の3時間大演説」を読んで感銘を受けたものだが、キメラと共闘する立憲民主を見て失望したよ。
オバハンは地方行政を改革し、我々に未来を示そうとする大阪維新に託すよ。

映画「パシフィック・ウォー」を観た。

時は1945年。
沖縄の海で零戦編隊の猛攻を受けている米軍艦がある。
敵は神風特攻隊。
機銃で盛大に迎え撃つも、玉砕覚悟の彼らは次々と艦に突っ込んでくる。
なんという脅威。
艦橋で指揮を執っているのは・・・おお、ニコラス・ケイジだー!
そんなシーンから物語は幕を開ける。

戦争はビジネスと政治だという。

真珠湾攻撃から形勢逆転したものの、硫黄島で日本軍の激しい抵抗に遭った米国。
本土侵攻は戦争を長引かせるだけだろうと踏んだ。
新大統領就任から3ヶ月。
支持率を上げるため、ここは一刻も早く戦争を終わらせる必要があった。
こうしてマンハッタン計画がついに実行に移される。

とはいえ原子爆弾を航空機で投下地点まで運ぶのには無理がある。
軍艦でいったん基地のあるテニアン島まで輸送する必要があった。

戦闘が目的ではないので目立たぬよう、艦隊ではなく軍艦一隻で運ぶ。
この大統領指揮下の極秘任務を与えられたのが、冒頭のニコラス・ケイジ艦長率いる米海軍 重巡洋艦インディアナポリス号だった。
こうして彼らは、とてつもない積荷を載せサンフランシスコの港を後にする。

インディアナポリス号は軍艦と航空機を攻撃することはできるが、対潜水艦の兵器を備えていない。
そのため通常の航行では、潜水艦を探知し撃退する駆逐艦の援護を必要としていた。
今回は、その援護がない。
敵の潜水艦に狙われたらおしまいだ。
特に、発射後に乗組員が操舵可能という敵の人間魚雷「回天」は脅威であった。

しかも乗組員の多くは新兵の若者。
任務の危険性を理解してはおらず、規律は乱れ仲間内で揉め合う始末。
任務の重さに艦長はひとり憂うのだった。

物語は、広島、長崎に投下された原子爆弾を運んだ米巡洋艦インディアナポリス号の顛末を描く。

人と人との戦いは、自然の脅威を相手にした戦いへと転じてゆく。
鮫だらけの海に投げ出された彼らの運命はいかに。

敵であった日本人の精神にも敬意を払ったそこそこ丁寧なつくり。
物資に乏しく、捨て身の戦いを強いられていた日本軍のくだりはぐっと胸に突き刺さる。
新兵らのベタなエピソードは頂けないが、人種間における軋轢やすみ分けがあった当時の米国社会を窺い知ることが出来る。

勝ってめでたしめでたしでも、ヒーローを讃えるでもない。
米国人の視点から振り返って、あの戦争は何だったんやと疑問を呈するカタチになっている。
歴史を様々な角度から振り返ることは価値あることだと思う。
思考停止に陥って同じ悲劇を繰り返さないためにも、なぜそうなったのか冷静に見極める必要がある。

仕事を選ばず、どんな役でもそつなくこなすニコラス・ケイジはやっぱりすごいと思うの。

「ペイ・ザ・ゴースト ハロウィンの生贄」のニコラス・ケイジ
ブラックホーク・ダウン」のトム・サイズモア
コラード・ハリス
ほぼトワイライト」のマット・ランター
アダム・スコット・ミラー
エミリー・テナント
ジョニー・ワクター
クレイグ・テイト
コディ・ウォーカー
シャーマー・サンダース
ジョーイ・カポネ
竹内 豊
ケンタ・ウィリアム・トメオキ
ゼロ・カザマ
「ソムニア 悪夢の少年」のトーマス・ジェーン共演。

原題「USS INDIANAPOLIS:MEN OF COURAGE
2016年 制作。