おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

死霊館のシスター

やや風はあるものの、春らしい暖かな日差しの一日。
満開の桜にいつもの通りが華やいで見える。

映画「死霊館のシスター」を観た。

時は1952年。
ここはルーマニア山奥の古びた女子修道院
おびただしい十字架がぶら下がった暗い回廊を、二人のシスターが慌しく歩む。
聖遺物を使わなければ・・・。
その表情からは恐怖と切羽詰った状況が窺える。

「ここに神は死す」
老シスターはこの不気味な銘が刻まれた扉を開けた。
扉の向こうは漆黒の闇。
そこに、ただならぬ気配を感じる。

足を踏み入れた老シスターはたちまち闇に引きずり込まれてしまうではないか。
ひぃぃぃぃ。
古びた鍵を託された若いシスターは、恐怖に怯えその場を逃れた。
何を思ったのだろう。
追い詰められた彼女は、首にロープをかけると何かに導かれるように窓の外へ身を投げる。
張り詰めるロープ。
そして、閉じられた窓ガラスには黒いシスターの影がぼんやりと映り込む。
そんなとてつもなく恐ろしいシーンから物語は幕を開ける。

さて、ここバチカンに、ひとりの従軍神父が招聘された。
彼はエクソシスト
なんでもルーマニアの女子修道院でシスターが自殺を遂げたらしい。
教義が歪められている・・・つまり悪魔の手に落ちている恐れがあるというのだ。
ついては、英国にいる見習いシスターを助手に修道院の調査を依頼したいとのことだった。

ほぼ男子禁制の女子修道院に立ち入るのだからシスターの助手が必要なのは分かる。
でも、正式な秘跡を受けていない見習いとはどういう了見だろう。
なぜ彼女なのか。
しかし、バチカンの重鎮たちは多くを語らない。
全ては神のお導きのままに、というわけだ。

こうして彼は、やや心もとない見習いシスターを連れ、いわくの女子修道院へ向かうのだった。

神聖なはずの修道院でいったい何が起きているのだろう。
そして、なぜ若いシスターは自死という禁忌を犯してしまったのだろうか。

怪異を心霊と科学の両方から検証しているバチカンお墨付きの科学者夫妻が米国にいる。
物語は、この夫妻に付きまとう、黒いシスターの姿を借りた悪魔の出所に迫るオカルトホラー。

死霊館
死霊館 エンフィールド事件」
アナベル 死霊館の人形
アナベル 死霊人形の誕生」に続く、ファン待望のシリーズ第5弾。

シリーズを通して観客を震え上がらせてきた全ての怪異の原点に辿り着く。
この世とあの世が交わる異界と化した修道院の雰囲気は上々。
謎解きに関してはかなりご都合主義的に見受けられるものの、それはすなわち神のお導きとも取れる。
アナベルと同じく単体作品としての完成度は低いが、シリーズを補足する作品と捉えればそう悪くない。

「エイリアン コヴェナント」のデミアン・ビチル
「ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ」のタイッサ・ファーミガ
ジョナ・ブロケ
ボニー・アーロンズ
イングリット・ビス
シャーロット・ホープ
サンドラ・テレス共演。

原題「THE NUN」
2018年 制作。