おかめさんのキネマ手帖

映画の予備知識は限りなくゼロに近いのが理想や。 そう思うてるライトユーザーなオバハンがつぶやく ぼちぼちな映画日記やで。

バーフバリ 伝説誕生

吹き返しの風が吹く台風一過の一日。
去年の直撃から戦々恐々としていたものの、幸いにも暴風圏からずれたようでとりたてて被害もなく済んだ。

映画「バーフバリ 伝説誕生」を観た。

日もとっぷりと暮れた険しい山の中。
生まれて間もない赤子を抱え逃走する中年女がいる。
どうやら彼女、刺客に追われているようだ。
傷を負いつつも刺客と刃を交えるなかなかのツワモノである。
ところが足元が狂い赤子を抱えたまま川に転落してしまったよ。
ああ、絶体絶命。
その時彼女は、鬼気迫る面持ちでシヴァに祈りを捧げた。
我が命と引き換えに、赤子の命だけは救いたまえ!
そんな切迫したシーンから物語は幕を開ける。

女の願いが届いたのだろうか。
シヴァの加護を得た赤子は水面からにょきっと突き出た彼女の腕に支えられ、溺れることなく下流の民によって救い出されるのだった。
おお、なんという奇跡・・・ちと不気味な絵面だけれど。

さて、こうして優しい養母の下ですくすくと育つ少年。
なぜか彼は物心付いた頃から滝登りに熱中し始める。
集落に恵みをもたらす落差数百、いやそれ以上の大瀑布である。
この滝の上の世界が気になってしょうがない。

怪我を心配する養母の反対もものともせず、登っては落ち、登っては落ちを繰り返うち、いつしか屈強なフリークライマーへと成長してゆく。

懲りもせず滝に挑戦し続ける彼は、ある日、流れ落ちてきた木面を拾った。
美しい女の顔がかたちどられている。
ああ、この美女が滝の上におるんや。

たちまち恋に落ちた彼は、女神のような女の幻に誘われるようにして滝を登り始めた。
恋の情熱はすさまじい。
アクロバティックな技の数々駆使し、ついに念願叶って彼は滝の上へと到達するのであった。

果てさて、滝の上の世界で彼を待ち受けている運命とはいかに。

物語は、伝説の王と謳われるバーフバリの謎に迫る、豪華絢爛なスペクタクルアクション。

滝の上で、惚れた女に出会った喜びもつかの間。
彼女は、簒奪者が支配する王都に囚われた、やんごとなき妃を救出する使命を帯びているのだという。
彼女に協力するなりゆきで戦いに身を投じることになった主人公。
そこで彼は、思いもよらぬ出自を知ることになるのだった。

主人公と瓜二つだという。
人々が慕ってやまないバーフバリとはこれいかなる人物なのか。
前半はフリークライマーの主人公の恋と冒険を。
後半はバーフバリの軌跡を辿る過去に迫ってゆく。

ただのフリークライマーだった主人公が、親父譲りの屈強な戦士に変貌してゆく姿が見どころか。
おいおい、いつどこで戦闘訓練を積んだんだよ?なんて無粋なツッコミなどしてはいけないのだろう。

ややもすれば単純なストーリーをスローを駆使した爽快アクションとド派手・・・いや豪華絢爛な演出、映像美でドラマチックに盛り上げている。
歌や踊りは少ないがインドの美意識に触れる一作。
いよいよ盛り上がってまいりましたというところでストーリーはいったん幕を下ろす。
どうやら「レッドクリフ」と同じ二部構成のようだ。
うーん、続きが気になってしょうがない。

プラバース
ラムヤ・クリシュナ
ロヒニ
タマンナー
アヌシュカ・シェッティ
サティヤラージ
ラーナー・ダッグバーティ
ナーサル 共演。

原題「BAAHUBALI:THE BEGINNING」
2015年 インド制作。